摂食障害と蘭 Eating Disorder Ran

[摂食障害×世代間連鎖]怖いもの

「摂食障害×世代間連鎖」というテーマできぴさんに連載コラムを書いていただいてます。連載の一覧はコチラ

怖いもの

摂食障害×世代間連鎖という内容でありながら、自分のことしか書けず(当たり前か)、しかも読む側への配慮が全くできていないことをここで謝ります。すみません。実は何を書いていいか、自分でもあまりわかりません。
世代間連鎖といっても、わたしはこどもがいないので連鎖する何者もないのですが、連鎖されたほうとしての気持ちなら書けるのではとただ漠然と思っています。

「語り継がないと伝えられない、語り継がれることで乗り越えることができる」と言う戦後史のように、いつか訪れるのだろうか、誰かに語り継ぐ時が。

わたしは被害者面をして生きてきたので、好きなことも少なく、やりたいこともなく、自分が何に興味があるのかもよくわからない。人付き合いでは、好きなふり、やりたいふり、興味のあるふりの「ふり」ばかりをしていて、人間関係は苦痛になるだけなので、なるべく人とは関わらないようにしていた。でも、無理して他人と関わらなかったことは、今となってはわたしにプラスになった面もあるが。こんなわたしとは正反対に、無理して他人と付き合うことで苦しんだ方もいるんだろうな、たまに想像したりする。

わたしがこうしてさらけ出す、このわたしの空っぽさはわりと仕方ないこと、かもしれない。いや、「わりと」、なんかじゃなくて「当たり前だ!」とわたしは開き直ってみる。「自分」というものを持ち、その「自分」が意見を言おうものなら、襟首を掴まれ、引きずられ半殺しにされるからだ。「自分」を持っていたら、どうなっていたことやら!

けれど「馬鹿なやつもおるもんだ」とか「ぬるい人生だのう」とか「こどもを産めば親の気持ちがわかるさ」とか言うことばがすごく辛い。とくに「こどもを産めば親のありがたみがわかる・・・」云々のはなしは、わたしを恐怖のどん底まで引きずり込む。まあ、これらは実際に全部うちの父親が今でも言うことばなのだけれど。だからわたしは、今でも父親が怖い。健康な若い男女がした簡単な性行為で、さぞ難しい子育てをしてくれたんだろうなぁと、たまーにたまーに感慨深くは思えるようになったが、父がわたしを否定する声のする方に、わたしは今でも振り向きそうになる。そして、こうしている今でも、恐ろしさがわたしに蘇り涙が止まらなくなる。昔のわたしが ベソを掻くのだ。父の声が聞こえるからだ。けれど、随分と切り替えられるようになった・・・・・・。と、やはり今涙を拭いながら思った。

わたしは自己肯定が多少なりともできるようになってから、毒親ということばが好きではなくなった。いつか、毒ではなく薬になる日が来るだろう。そう、信じれる自分も存在するのだ。昔買ったAC(アダルトチルドレン)の本は、実は読んでも全然頭に入ってこなくて、数年前に全部ブックオフに売ってしまった。これから、自分でも多少は世代間連鎖について勉強し(多少、です多少)、今後の自分に生かしたいとは思うが、もう「犯人探し」はやめよう、と思う今日この頃である。

執筆者

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きぴ、女です。

摂食障害という「魔法の杖」をつきながら、18年が経ちました。10代から摂食障害になり、自己否定感と、劣等感と、それはそれは妙な自信とで生きていました。醜態恐怖症と薬物依存症もありましたが、日々、孤独に内省することで自ら克服しました。自己否定感と劣等感にも以前よりは苛まれなくなり、現在は随分生きやすくなりました。

どちらかというと孤独をすごく愛していますが、そう格好つけて言えるのは自分は孤独ではないからです。ここで、みなさんに出会えたのは摂食障害になったおかげだと思ってます。みなさんには本当に感謝しています。橋と地図と犬とひたすら何かを考えることが好きです。詳細はコチラ

最後に

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はじめまして。蘭と言います。1983年生まれ、現在は旦那さんと娘と息子の4人家族で神戸に住んでいます。その前までは、5年の過食嘔吐、嘔吐を辞めて完治するまで9年。全部で14年かけて摂食障害を克服しました。このサイトでは、皆の摂食障害体験を共有するアンケート、摂食障害経験者によるコラム、自由に書き込める摂食障害のための掲示板を管理しています。