「摂食障害と対人関係療法」というテーマでかきのすけさんに連載コラムを書いていただいてます。連載の一覧はコチラ。
第10回 直接対決
直接対決。緊張して、また症状は続くし、直接喧嘩などもしてこなかった私には、カウンセラーに会うまでの日は、毎日がドキドキだった。
私はカウンセラーを変えて欲しいと言ったものの、正直カウンセラーの人が嫌、というよりは私の気持ちをわかってくれていない事が辛いんだ、という事はわかっていた。
食事の取り方も、私がわかって欲しかったのは、同じ物を同じ順番でしか食べられない、それ以外を望んでもできない、という辛さについて共感をして欲しかった事。
物事を批判的に捉える、という点については理解出来なかった。これはどういう事か聞かねば!こんなに辛い思いをしてるのに、なにがわかるんだ!そんな気持ちで。。
伝える事を、漏れがないようメモに書いた。そうしているうちに、新たに私がカウンセラーの人に対して感じていた気持ちに気付いた。私は最初から、カウンセラーのひとが、研修生という一人前ではない人、という思い込みがあった事。それもあいまって、カウンセラーの人に始めから不信感を抱いてた事。
全てを声を震わせながら必死で伝えた。
カウンセラーの人はじっと話を聞いて、「そんな風に感じていたんですね」と。
どんな内容の会話だったか、今となっては細かくは覚えていないけど、私は自分の素直な気持ちを伝えれた事で、かなり気持ちが楽になった。それはよく覚えてる。
今まで、精神科の先生と喧嘩して、通わなくなったこともあったし、やっぱり理解してくれてない!って思う事は何度もあった。
でも、今回は私がずっと受けたいと思っていた対人関係療法。何とか理解してほしい!という気持ちもあったし、この治療を続けてみたかった。
カウンセリングの90分をフルに使い、私の感じていた気持ち、カウンセラーのひとはどう思って言葉を発信したか、素直に話し合いをして、最後は、この後も今のカウンセラーのままで治療を続けましょう、という内容で落ち着いた。
これも、後になって思った事だが、この時にカウンセラーに対して下手ながらでも、自分の想いを伝えた事も、治療の一つとして大事な過程だったのかな?と感じた。また、カウンセラーの人が何度も言っていたのは、カウンセラーに対して、少しでも不安や理解出来ない部分があれば、どんな些細な事でも言ってください、と何度も言われていた。カウンセラーの考えと患者の考えが同じ方向に向かなければ、やはりこれも治療を上手く進めていけないからだそうだ。
今まで、例えば私が自分の話をした時に、相手は「それって〇〇っていうことだよね?」と返され、あれ?私が伝えたかった事とちょっと違うけど??と思ってもスルーしていた。
「かきのすけって○○な子だよね」と言われても、うん?ちょっと違うって思っても、それもスルーしてた。
わざわざ訂正するのも面倒だったし、訂正しては悪いような気もしていたから。訂正したり相手と意見が合わないとかでもめるよりは、自分さえ抑えて丸く収まるなら、それが一番だと思ってた。自分を主張する事が極端に苦手な私は、そうやっていつも周りに合わせていたな。。とふっと感じた。そりゃ、自分見失うわ!!(^^;
そう考えると、自分がこの病気になったのも納得だった。なるべくしてなり、これ(過食嘔吐)は、ある意味、素直に自分を出せない私の支えになっていた事。
だから、この全く嬉しくはない支えに頼らなくてもいいように、こうして治療をしていくんだ。。と後になって感じるようになった。
話は少し逸れたけど、、
そして次の課題。それは、両親に自分が期待している事や素直な自分の気持ちをを伝える、というものだった。
「私の事を本当はどう思っているか?」それが私はずっと気になっていた。その事は直接話をしてもいいし、手紙に書いてもいいから、やり取りしてみる。
そして引き続き、自分の気持ちに変化があった出来事を振り返る。
この2点を、次の面接までに行うことになった。
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執筆者
名前:かきのすけ
はじめまして。10代の頃からダイエットをきっかけに、過食、過食嘔吐になり35歳で、今も治療を続けています。私は対人関係療法という期間限定の治療を受けました。過食嘔吐自体はなくなっていませんが、心持ちの変化は沢山ありました。個人的に学んだ事や心の変化を書いていきたいと思います。宜しくお願いします(^-^)詳細はコチラ。
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