摂食障害と蘭 Eating Disorder Ran

(4)蘭の摂食障害きっかけから克服までの過程動画 (文字起こしあり)

文字起こし

(文字起こしはのりぴよさんによってまとめられました。)

(蘭・旦那)どうもどうも。

(旦那)えっと、続きです。

(蘭)はい。

(旦那)なんでしたっけ?

(蘭)えっと、過食嘔吐してて、それも疲れ果てて、ほぼ拒食状態になって、高校を卒業して…

(旦那)卒業した後の4月、5月で「克服しよう」と切り替えた時やね。

(蘭)そうそう。まあその時の状態をハッキリ言うと、そのときはもう無職やったワケよ蘭ちゃん。ほとんどニートみたいな。
家に引きこもっててんけど、でも、1日朝から晩まで家におったわけじゃなくて、とりあえず外にはおりたかったワケよ。

(旦那)体重何キロ?

(蘭)29とか。

(旦那)一番低い時?

(蘭)そうやな。だからその29キロ、28キロくらいを維持してたっていうか、まあそれくらいになっててん、ずっと。3月とか2月とかの寒い時期に。
で、その時まあ車の免許取れたりとか、車買ったりとかしててんけど…

(旦那)5年間の過食嘔吐に終止符を打とうとしたわけやろ?そのきっかけは何なん?

(蘭)それは、もうあの…フラフラやったワケよ、心も体も。

(旦那)まあ外出てないしなあ

(蘭)でも出ててん。一応毎日外には出ててん。家の中に居りたくないから。だから家の中にずっと居たんは夜とかやな。
でももう、ほとんどスロットいったりとか、なんかもうどうしようもない生活送ってたワケよ。
で、まあフラフラしてて…で、そういう時に、外出先からきょうだいから電話があって、「おじいちゃんが亡くなったよ、お葬式やから帰ってきて」って。

(旦那)うん、そりゃ行かなあかんな。

(蘭)うん。でまあ、細い体で…

(旦那)その時ご飯食べてたん?

(蘭)いや食べてない。

(旦那)拒食状態?

(蘭)そうそう。コーヒーとか…

(旦那)なんで食べへんかったん?その時なんで過食嘔吐をせんかったん?

(蘭)しんどいから。

(旦那)ふーん

(蘭)ほんまにしんどかってん、なんか。食べるのがしんどいし、吐くのもしんどいし。
もうほんまにしんどかってんや、体も細いし。
それまではすごい活動的やったのに、なんか急にしんどなってきたんやんか。
今まで別に細くても仕事行ったりとかしててんけど、なんかすごいもう、走られへんし…

(旦那)なんか有るんかな?限界値が。人間としての。

(蘭)いや分からん、心のスイッチが切れたんやと思うねん。
それまでなんか、楽しかってんけど、もうその頃になると友達にも見放されて…見放すというか距離をおいたり。で、彼氏とも別れたりとか。まあ別れるというか、自然にあんまり連絡も取らへんみたいな。
だから蘭ちゃん誰もおらんかってんや。

(旦那)え、だから精神でもってたところやのに、その精神が崩れたから、何もありませんよって?

(蘭)そうそう。何もありません、寂しい状態になったわけよ。

(旦那)心が折れて…

(蘭)折れて、だからって人の事を求めてないし、なんやろ?もう人とも関わりたくないし、ちょっと鬱的な感じになってたんや。

(旦那)なるわな、そら。

(蘭)そうそう。

(旦那)まあでも家族がおったわけや、その時は。

(蘭)いや、家族はおってんけど全然家族とも関わり持ってなくて、でまあお姉ちゃんから電話があって、「亡くなったよ」っていって。
ほんで葬式行ってんけど、もう…みんなビックリよね。蘭ちゃんを見て。親戚とかも。

(旦那)あ、親戚がな。

(蘭)そうそうそうそう。「えーー!?」みたいな。
だからお姉ちゃんの結婚式の時でもうすでに40キロくらいやってんな。その前の年の。で、それでもビックリされてたのに更にまた痩せてるから…

(旦那)マイナス10キロくらいか

(蘭)そうそうそう。半年いくかいかんかくらいで。

(旦那)それって結構予想してたんちゃうん?蘭ちゃんも。

(蘭)いや、別に。予想とか何も考えてなくて、未来のことは。

(旦那)(笑)うん、とりあえず行ったって感じなん?

(蘭)あー、その、人に見られることでってこと?

(旦那)親戚から言われることに

(蘭)ああそんなんもう、全然意識してなくて。でも、腫れ物にさわるような目で見られたんは分かってた。
もうなんか誰も話しかけないみたいな。蘭ちゃんには。
まあ、葬式っていう雰囲気もあるけど、そのわいわいする…

(旦那)スーツ着てたん?

(蘭)持っててんや、黒いスーツは。細いスーツをな。

(旦那)入ったん?イケたんそれ?

(蘭)なんかちょっとキレイめファッションみたいなんあるやん?ああいうのもしてたから、たまたま黒いスーツがあったんや蘭ちゃん。葬式の格好というより、なんか黒いスーツみたいな。
でもホンマにガイコツみたいやって、で、おじいちゃんの棺のなか見ても、おじいちゃんもガイコツみたいで…(笑)

(旦那)一緒やったん?

(蘭)そうそうそう。一緒やーんと思って。で、更にブルーになって、気持ちが。
で、家帰って、落ち込んで。寝転んで…寝転ぶっていうか寝込んでてんやんか。部屋を真っ暗にして。
ほんで目つぶってネガティブな事を考えてたんや。

(旦那)なるほどな、未来のことを考えてたわけや。

(蘭)うん、そうそう。
「もういいよね―」みたいな。
なんか、その時になってたら、ずっと家の中で引きこもっててんけど。日中は出ててんけど夜はほとんどずっと夕方から夜中まで…
その時になるともう夢なのか起きてるんか分からんようになんねんな。気持ちがなんか。
別に薬とかしてる訳じゃなくて、ほんまになんかずっと寝転んで寝たり起きたりしてるから、今が夢なんか起きてるんかっていうのが分からへんから、ボーっとしてて…

(旦那)下剤は飲んでたん?

(蘭)下剤は飲んでてんや。何も食べてないのに下剤飲んでたから。

(旦那)ほんまやな。なんか出てたん?

(蘭)なんかもう、液体。

(旦那)ふーん。それで?

(蘭)ほんでなんかもう、「こんなん一生続くんかー…」みたいな。「しんどいな」って。

(旦那)それしんどいわなあ。

(蘭)で、外に出ても何もないし、「蘭ちゃんにはなんもないよなあ」みたいな。できる事もないし、食べられへんし…

(旦那)就職もしてないし

(蘭)そうそう、楽しいこともないし。

(旦那)絶望やったわけやね、マジで。

(蘭)絶望やねん。

(旦那)マジで絶望やったワケやな。

(蘭)そうそう。マジ絶望。

(旦那)アハハ(笑)

(蘭)なんにも良い事なんか無いって感じで。

(旦那)マジ絶望が来たわけやな(笑)

(蘭)そう。生きててもなんにも楽しく無かってんや。

(旦那)一番下に来たわけやな。

(蘭)一番下に来た。
で、もうこのまま寝込んでたら、死ぬなあと思って。

(旦那)自殺願望は無かったん?

(蘭)「自殺しよう!」とかじゃなくて、もうこのまま食べなくて寝転んでたら餓死するやん?それでいいかなあみたいな。
もうなんか、「このまま死のうかなあ」みたいな感じ。

(旦那)へ~。それ絶望やな。完全なマジ絶望やな。

(蘭)なんかその時に親が悲しむとかそんなん無かって、ただただもう、死のっかなあみたいな。

(旦那)頭が回ってなかったん。

(蘭)うん、だから、「死にたい人ってこういう風に思うんやろなぁ、最後は」とかいう風な感じ?

(旦那)死神がついてたん?

(蘭)ついてたと思う。なんかあの、すごい死ぬ人の気持ちが分かったワケよ。
「あ、こういう感じになるんやぁ~」みたいな感じ。「死ぬほうが楽なんやな」「生きてるより死ぬほうが楽なんやな」っていう感じ。

(旦那)八方塞がりになるんか。光がなくなるんや?希望が。

(蘭)無くなって、死の方に光が差すねんや。

(旦那)死神がつくわけやな?

(蘭)かなあ。でまあ、ボーっとしてたら、コンコンって感じでお母さんが来て。

(旦那)うん、なんで来たん?

(蘭)いや知らん、様子見に来たんやろな?

(旦那)心配やったんやな。

(蘭)うん、「帰ってきたよ」みたいな。先に帰ってたから、蘭ちゃんは。

(旦那)あー、うん。

(蘭)で、お母さんも葬式から帰ってきて。「大丈夫?」みたいな。

(旦那)まあ大丈夫ちゃうわな。

(蘭)そうそう。「もうしんどいわあ」みたいな感じではじめて言って。お母さんに。

(旦那)ああ、今までそんなん言ってなかったん?

(蘭)そうやなあ、お母さんに「助けて」って言ったんは小学校のイジメ以来やな。お母さんに助けてほしいっていう…

(旦那)え、じゃあ摂食の事でSOSを出したんは初めて?

(蘭)初めて。もう今までは「触るな、見るな、口出すな」って蘭ちゃんがそういう風にバリアを貼ってたから、何言われてもこう聞かんかったけど…

(旦那)じゃあやっとや?やっと言ったわけや?

(蘭)そうそうそうそう。

(旦那)親も、「やっと言ってくれたか」っていう感じなんかなあ?

(蘭)いや分からん。その時の気持ちは聞いてないけど。

(旦那)思春期の時やからなあ。そんな親に「助けて」とかあんまなあ?言われへんよな。

(蘭)言われへんし、今までそのー…怒られとったワケや、吐くことに関して。だから、敵対してたから。

(旦那)ああ、受け入れてくれるっていう発想が無かったんや

(蘭)無かったし、言うアレも無かったし。でも蘭ちゃんそういうのじゃなくて、「もう生きて行きたくない」っていう感じやったから、そういうSOSを出したら、まあ何も怒られるとか意見されるわけでもなく…
まあまあ、「ちょっと喋ろうよ?」みたいな感じで言ってくれて。
で、部屋から出て、下に降りて…

(旦那)へ~、部屋から出るって嫌やなあ、そういう時。

(蘭)うん、まあでも誰もおらんかったから。
お父さんがたまたま向こうにまだお葬式の所に泊まってたんか知らんけど、状況的にお母さんと蘭ちゃんしか家に居なくて。

(旦那)あー、それ楽やな。

(蘭)そう。

(旦那)ほいで?なにを話したん?

(蘭)いやまあ、「温かいもんでも食べ?」って言って、クリームシチューを、たまたまあったんか作ってくれたんかは忘れてんけど。
いやそんな蘭ちゃん食べられへんやん?

(旦那)うん、食べられへんな(笑)

(蘭)うん。

(旦那)どうしたん?

(蘭)「食べられへんねん」みたいな感じで言ってんけど、とりあえず出してくれたわけよ。「どっちでもいいから」みたいな。
でまあ、食べたらすごい美味しくて。

(旦那)食べたん?

(蘭)食べてん。

(旦那)なんで食べたん?

(蘭)分からん。その時のノリなのか…

(旦那)ふーん。吹っ切れたん?

(蘭)いやー、吹っ切れたっていうか、「まぁ食べよかな」みたいな感じで。で食べて…

(旦那)美味しかった?

(蘭)美味しくて。ゆっくりゆっくり食べて。

(旦那)へ~、で一皿食べたん?

(蘭)うん。

(旦那)へ~。すごいなそれって。

(蘭)うん、まあそれを消化したっていうのは凄いよね。でもすっごい辛かったんは覚えてるわ。吐かれへんっていうのが。
いや、吐けんねんけど、吐こう思えば。でももうその時は過食嘔吐する元気も無いし…やったけど。
このクリームシチューが胃の中に入っていくっていうのでちょっと辛かってんけど。
まぁでも、お母さんに話聞いてもらって。

(旦那)結構言ったん?その時に。

(蘭)「もう吐きたくない」みたいな感じで言ったんちゃうかな?

(旦那)ふーん。

(蘭)もう治したいねん。みたいな。

(旦那)へ~。

(蘭)で、「病院行こっか?」って言われて。「いや、病院とかはいいねん」って言って。

(旦那)なんで病院嫌やったん?

(蘭)いやなんかもう摂食障害って言われるんも嫌やし。

(旦那)レッテル貼られるんが嫌なん?

(蘭)そう。やし、こう…自分のリズムで治せないっていうのが嫌やって。

(旦那)ふーん。

(蘭)病院いったらこう、病院の言うとおりにせなあかんっていう感じがあったから。だからもう、「自分で治すわ」って。
で、お母さんも「頑張ろう」「頑張るよ」みたいな感じで言ってくれて。

(旦那)へ~。摂食障害に関しては理解はあったん?

(蘭)いや、もうなんかとりあえず、お母さんにその時の気持ちを聞いたら、「とりあえずどうにかしてあげなあかん」みたいな。

(旦那)まあとりあえずヤバイ感はあったん。

(蘭)そうそうそう。もう助けてあげなあかんなみたいな風に思ったらしいよ。必死やったんやって、もう。

(旦那)そうやろなあ。ギリギリやもんな。

(蘭)うん。だからって、摂食障害とは!?みたいな感じでお母さんもなんか調べるとかは無いねん。ただ単に蘭ちゃんが、良いように良いようにこう、サポートしてくれたわけよ。言うこと聞いてくれて。
だからほんまに酷かったで、蘭ちゃんあの時は。お母さんに対して。

(旦那)どゆこと?

(蘭)だから、食べるメニューとか決まってたから、そういうのがもし無かったら「買ってきてー!」みたいな。

(旦那)あ~治す過程でな。

(蘭)そうそうそう。

(旦那)じゃあ、決意した時ってどの時なん?

(蘭)あーだから、その時やな。その日の夜。

(旦那)クリームシチュー食べて、話をして、で部屋に帰って、「じゃあもう治そか」って?

(蘭)そうそうそう。だからもう次の日からが戦いの始まりって感じよね。二人三脚で。

(旦那)でも蘭ちゃんがいつもさ、質問コーナーとかでも言ってるやん?「決意」っていう。

(蘭)キッカケとか?

(旦那)「固い決意を持つことが重要や」って。それはその時の決意と一緒ってこと?

(蘭)うん、だから「死ぬか生きるか」って感じよね。

(旦那)うん。まぁ、たまたま蘭ちゃんが100ゼロの性格のタイプやから、そういう治し方でいけたってのもあるかもしれんし。
まあでも、その蘭ちゃんが言ってる、「治す決意」っていうのはそのくらいのもんですよっていうことやんな。

(蘭)うん。「死ぬか生きるか」

(旦那)もう、”マジ絶望の後の決意”ですよってことやな。

(蘭)うん。やし、多分お母さんも覚悟を決めたと思うねん。その時。

(旦那)どゆこと?蘭ちゃんと…

(蘭)もうこの子の為に、時間をすごい割く?優先順位をガラリと変えたと思うねんな。

(旦那)かなりええオカンやな。

(蘭)まぁ、そうやね。その時初めてっていうか、もう人生で初めてあんなに密着しておったと思うわ。

(旦那)あ~

(蘭)人生で初めてって言ったらアレやけど。そのー、ちっちゃい時はもちろんずっと一緒におってんけど。なんやろ?

(旦那)まぁ、思春期になってべったりはなかなか。

(蘭)そうそうそう。だからなんて言うんかな?もう5年位ちゃんと喋って無かったから。

(旦那)ま、そんなもんやで?

(蘭)うん。

(旦那)俺も記憶に無いもん。学生の時の親なんて。

(蘭)まあ男の子は特にそうやと思うねんけど。蘭ちゃんは特に外に憧れがあったから。そう。

(旦那)そんなもんやで。飯作ってくれるだけ、みたいな。

(蘭)そんなん多分、ユウキなんか性格上、親の前で泣くとか無いやろ?

(旦那)無い

(蘭)ハハハ(笑)

(旦那)(笑)だって学生の頃なんか…

(蘭)親子に抱きしめられるとか無いやろ?

(旦那)無いよ(笑)考えられへんやん?ハグやろ?ハグの習慣なんかないよ。もうそれ日本人やからないけどさ

(蘭)いやいや、習慣とかじゃくてこう、泣いて抱きしめられるとか、ないやろ?

(旦那)会話もそんな無かったような気がするで。「飯まだか?」「もうちょい待って」みたいな。(笑)

(蘭)ハハハハ(笑)そんなんが良かってん。蘭ちゃんもそんな単純な人生が良かってんけど、蘭ちゃんはそういう風につまずいて、つまずいて、して。

(旦那)え、じゃあもう次の日から、要するに100ゼロ感覚で「治すぞ」に転換したわけや?

(蘭)その夜に多分話したと思うねん。「どうやってやって行こうか?」みたいな。
「ご飯はどうする?」みたいな。

(旦那)作戦?計画を立てたん?

(蘭)とりあえずお母さんと同じ料理を食べるってことにした。最初は。それを少しずつ。

(旦那)なるほど。メニューは誰が決めるん?

(蘭)お母さん。もう蘭ちゃんが決めたらヤバイと思ったから、自由に作ってって感じで。

(旦那)そやな、相手に任せた方が、一食分を解ってるからいいよね。

(蘭)でも、今まで蘭ちゃん家でご飯食べて無かったから、多分お父さんとお母さんの料理って感じやってんけど、居酒屋メニューみたいな感じの。
でも、蘭ちゃんが食べるってことになったから、ちょっと気遣ってくれたんや。

(旦那)子供料理をつくるん?

(蘭)いや、子供料理っていうか、何品か。小皿に。

(旦那)あー、そういうことか。大皿でドン、ドン、って出るんじゃなくて…

(蘭)そうそう、蘭ちゃん用にみたいな。

(旦那)ちゃんと定食みたいな感じで出るってことや

(蘭)そうそう定食料理みたいな感じにしてくれたわけね、最初。

(旦那)それ蘭ちゃんだけ?

(蘭)いや、他はその、余り。定食の余りバーって大盛りでやってんねんけど。

(旦那)ああ、大盛りで、取るみたいなな。

(蘭)で、みんなと一緒に食べようってなって。

(旦那)うん。

(蘭)でも蘭ちゃん、最初食べててんけど、ゆっくり。
やっぱり、それを吐かないっていうのにすごい違和感があって。受け入れられへんから。
でも吐かないって決めたし、下剤も飲まないって決めたから、
もう…すごい泣いたりしてたんや。「もうイヤや」って。

(旦那)一人で?

(蘭)そうそう。だから、最初は吐いたりしてたんかな?

(旦那)してたん?

(蘭)うん。今まで5回くらい吐いたことあるって言ってたやん?
だから最初の方はちょっと吐いたりしてたんちゃうかな?

(旦那)克服過程の9年間の中で5回くらい吐いてたワケやな。

(蘭)うん。

(旦那)その9年間の中で5回吐いたうち、最初の方に1・2回くらい吐いたってこと?

(蘭)そうそう。だからその吐いた時にすごい泣いてたんや。

(旦那)あー、やってしまったと。

(蘭)やってしまった、もう治されへんわっていう感じでお母さんに当たって。
「もう死にたい死にたい死にたい」って言っとってんや。

(旦那)うん。

(蘭)「大丈夫、大丈夫」って言ってたけど。

(旦那)じゃあそん時は、朝・昼・晩って結構食べてたん?ちゃんと。

(蘭)うん。

(旦那)量的にはどれ位?

(蘭)あ、それを話する前に忘れててんけど。
治そうって決めて、そうやって食事もし出して、ってやっててんけど、やっぱりそう上手く行かへん日とかあるやん?

(旦那)うん

(蘭)で、泣いてて。部屋にこもってたら、お父さんが入ってきたんや、部屋に。
ほんで、すごい優しかったんや。お父さんが。
今までこう、敵対してたお父さんが、すごいなんかあのー…ちっちゃい子供に話すような感じで、「今までごめんなー…」って。

(旦那)強く当たっててってこと?

(蘭)いや分からへんけどなんか、「ごめん」みたいな。「お父さんよく分からへんけど、何かあったら言ってな」みたいな。
なんかその時に、そんなことを言わせてしまって申し訳無くなって。

(旦那)蘭ちゃんが?

(蘭)そう。「あのお父さんが」みたいな感じで。
すごい厳しい、厳格な感じやったのに、なんかすごい優しく言うから…なんか申し訳なくなって泣けてきたって感じやな。「

(旦那)まあ相当やばかったってことやな。蘭ちゃんが。

(蘭)だってもう、骨やったもん。なんか骨みたいな人見たら、気持ちがすごいキュンってならへん?

(旦那)いやまぁなるよ?なんか辛いんやろなぁ、抱えてるんやろなぁってのは…

(蘭)それがもし自分の娘やったら、ウワーってなるやん?

(旦那)そら必死になるよなあ。

(蘭)そう。まぁ必死っていうか哀れに思うというか、なんやろ?どうしよって思うんかな?

(旦那)いやそれは、なあ。ほんでしかも思春期で、反発されてたら、そら結構辛いで。

(蘭)うん。

(旦那)もうほっとくしか無いなってなるもんな。
で、それでSOS出してくれたら、「じゃ頑張ろ」っていう風になるけどな。

(蘭)まあほんで、「お母さんからちょっと聞いたけど、頑張るっていう感じやから病院行きたかったら病院行く?」とか言われて、「いや、病院は行かへん」って言って。
「じゃあ家で頑張るねんな」みたいな、「じゃあ頑張ろう」みたいな感じで言ってくれて。
でまあ、それで食事の話やけど。
食事の量っていうは、最初はお母さんが決めてやってくれとったんや。
で、それを頑張って食べててんけど、やっぱり口を差したくなってきたんや。指図したくなってきたんや。

(旦那)メニューの調整をね。

(蘭)調整を。もう蘭ちゃんが台所に来るようになって、何作ってるのかん見るようになってきたん。
ほんでどんどんどんどんどんどんどんどん…自分で。

(旦那)それな、今でもあるで蘭ちゃん。俺が作ってる時に介入してくるっていうのはあるで?

(蘭)それは手伝ってあげるってことやろ?

(旦那)イヤ違う違う。ある。例えば、副菜とメインが肉で、肉みたいなの乗ってたりとか、炭水化物が入ってたりとか、なんかそういう明らかに多いなとかなったりしたら口挟んできたり。
御飯の量は自分で決めるわ、とか。だから、それが名残ってやつちゃうん?やっぱり。
まぁ名残というか、普通の感覚かもしれんけどな。

(蘭)うん。そうちゃう?普通の感覚ちゃうん?だって別に、外やったらそんなん出来ひんやん?
まぁそんで、摂食の時の話に戻んねんけど。
調整し出して、で結局、最終的には全部蘭ちゃんが作る感じになったわけよ。

(旦那)ハハハハ(笑)え、最初どのくらいの量で食べてたんよ?

(蘭)ああ、お母さんが足してくれるのは、ごはんお茶碗1杯。そんな盛々じゃなくて普通に。

(旦那)え、朝は?朝は何食べてたん?

(蘭)朝は…いや、食パンは食べんかったと思う。朝から和食食べとったと思うわ。

(旦那)ご飯1杯、納豆、味噌汁みたいな?

(蘭)ああそうそうそうそんな感じ。

(旦那)玉子焼きみたいな?

(蘭)お魚とか。ほんま旅館のご飯みたいな。

(旦那)昼は?

(蘭)昼は、麺類とか。うどんとか。

(旦那)ラーメンとか?

(蘭)ラーメンとか。

(旦那)夜は?ご飯1杯、で、メイン・副菜・副菜みたな?

(蘭)うんうんうん。そうそうそう。

(旦那)結構まあ、食べるな。普通くらい。

(蘭)でもな、その最初、その…朝昼晩の間あるやん?
それを、何も食べないのがすごい辛かったんや。

(旦那)なんでなん?

(蘭)やっぱり満たされてないねん。ほんとやったら、食べたらスイッチが入っていっぱい食べたいやん?食べるっていうのを繰り返してたから…

(旦那)スイッチは入ってたん?

(蘭)いや入ってるねんけど、やっぱり吐かないって決めてるから、それをどう調整するかっていうのですごいモヤモヤして、イライライライラしてたわけよ。何も食べないっていうのが違和感がありすぎて。

(旦那)今まで食べてたからな。

(蘭)食べて吐いてたやんか?

(旦那)うん。

(蘭)でもその1食分を食べたら、もう何もしないっていう事にすごい違和感があって、食べたいねや。
その時にだから、たまに食べ物のことばっかり考えてたんやけど。
でも吐かないし、下剤も飲まない。

(旦那)何してたん、じゃあ?

(蘭)だから、「どうしたらいいやろう?」ってお母さんに聞いたら、「図書館行ったら?」って言われて。で、図書館行ったわけ。お母さんと一緒に。
で、蘭ちゃん初めてそんな、今までもまぁ本は読んだことはあったけど、小説とか読んだことはあんまりないやん?
でも面白いでーって言われて、で自分で適当に読めそうなんを借りたら、ハマったんや。

(旦那)何借りたん?

(蘭)いやー、その時覚えてない。

(旦那)ミステリー?

(蘭)赤川次郎とかちゃう?最初は。

(旦那)フフフフ(笑)

(蘭)読みやすいやつ。かなり。てか絵柄で決める、みたいな。その時は。

(旦那)ああそう。ジャケ借りをしたわけや。

(蘭)最初はね。ほんでハマってん。めっちゃ。

(旦那)蘭ちゃんは、まあ小説読めるタイプなん?どっちかというと。

(蘭)読めるねん。物語を頭の中で組み立てれるから。

(旦那)あと一字一句理解しようと読むから、俺には出来へん。

(蘭)サラサラ読みは出来ひんねん。

(旦那)俺は後ろから読むみたいな感じやから。

(蘭)もう分からんわ、そんなんやったら(笑)

(旦那)(笑)

(蘭)で、それにすごいハマってんやんか。ほんなら、ご飯とご飯の間に本を読むようになってん。
もうハマり過ぎてご飯中とかに読むようになったわけ。それはよう怒られとったけど。
でも最初の方は怒られへんかったで。とりあえず食べてくれるだけでも親は嬉しいから、蘭ちゃんがどういう食べ方をしようと怒られへんかった。
タバコ吸いながら食べたりしとったからね、最初。

(旦那)蘭ちゃん?

(蘭)うん。

(旦那)ほんまぁ。

(蘭)ヒドイやろ

(旦那)ヒドイなあ(笑)

(蘭)ここに灰皿置いて、タバコ吸いながら食べたりしとった。

(旦那)最悪!(笑)

(蘭)最悪。それでも親は許してくれとったんや。

(旦那)まあとりあえず食うのが大前提やからなあ。優先順位としては。

(蘭)うん。そう、もうそこもかなり目つぶってくれたと思う。
お父さんの前では出来ひんで、さすがにそれは。出来ひんけど。

(旦那)へ~。

(蘭)もうかなりめちゃくちゃやったわけよ、蘭ちゃんその時。

(旦那)肘ついて食べてたん?

(蘭)いや、そんな食べ方は別に肘ついたりはせえへんけど。タバコ吸ってたなあ。
なんかもう紛らわしたかったんやろな、とりあえずなんかで。

(旦那)え、じゃあもう、嫌々食べてたん?

(蘭)いや、食べるんはすっごい興味あるから。だから、自分が食べられへんようなバタートーストとかいろいろあるやん?
ほんまは食べたいねんけどな、食べられへんのを、朝自分が起きて作って、親に食べさせとってん。

(旦那)蘭ちゃんは食べへんの?

(蘭)食べへん。「だからちょっとコッテリすぎるわー!」とか言われたりしとってんや。朝から。

(旦那)え、それは何を満たすためにそれをやってたん?

(蘭)作ることで、満たされとったんやろな、まだ。見るっていう。

(旦那)えー、ほんで親に食べさせて

(蘭)でも辞めてッて言われたそれは。お父さんに。

(旦那)それはな。

(蘭)自分のタイミングで食べたいし、そんなボリューミーはいいわ、って言われた。

(旦那)でも落ち着くんやろ?蘭ちゃんは。納得いくわけやろ?

(蘭)うん。やし、「折角私がやってあげたのに」みたいな気持ちがあるから、それを受け入れてくれんくてイライラしとったり。
なんせすごいピリピリしとってんや蘭ちゃん。イライライライラしとってんや。治す過程で。最初は。最初はっていうかほとんどずっとやけど。

(旦那)家で何してたん?本読む以外は。

(蘭)いやだから、本読むのも家で読んでたら食料があるから、考えるやん?だから公園に行って読んだりしとったんや。
でもやっぱり食べたいから、ラムネを食べるようになった。

(旦那)ラムネってあのラムネ?

(蘭)そうそう、あのー、ソーダ型の。

(旦那)あるな。

(蘭)あれを買って、1つずつ舐めながら、ゆっくり食べて、読んでた。

(旦那)なるほど。わかりました。また次回。

(蘭)はい。

他の克服過程動画はコチラです。

文字起こしライター

上記文字起こしは、のりぴよさんによってまとめられました。

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はじめまして。蘭と言います。1983年生まれ、現在は旦那さんと娘と息子の4人家族で神戸に住んでいます。その前までは、5年の過食嘔吐、嘔吐を辞めて完治するまで9年。全部で14年かけて摂食障害を克服しました。このサイトでは、皆の摂食障害体験を共有するアンケート、摂食障害経験者によるコラム、自由に書き込める摂食障害のための掲示板を管理しています。