摂食障害に関する書籍や映画などの書評・評論をむちむちさんに書いていただいてます。
書評
磯野真穂著『なぜふつうに食べられないのか 拒食と過食の文化人類学』春秋社
著者は医者でもなくカウンセラーでもなく、文化人類学者の30代女性。いままであらゆる摂食障害に関する文献を読んできたけれど、医者でもカウンセラーでもなく、当事者でもないひとの、文化人類学という観点から書かれたものはおそらく初めて読みました。医学書じゃないから楽になる方法や治療法が書かれているわけではないけれど、過食、拒食、チューイング・・・『普通に』食べられない女性たちへのロングインタビューを中心に構成されていて、読んで共感した部分も多くありました。
著者が他の文芸誌に『魅惑の菓子パン』という短いエッセイのようなものを書いていて、それも読んだのですが、私もよく食べます、菓子パン。今は吐く前提でしか食べられないけど・・・ふわふわしていて、クリームや脂がたっぷりで、まさに魅惑のたべもの、菓子パン。菓子パン嫌いな人っているんだろうか(笑)安価で種類が豊富で、摂食障害者には、魅力的な一方ではある意味危険なたべものかも。。。摂食障害と菓子パンってテーマだけで本が一冊書けそう。
読みやすいし、摂食障害に対する偏見なく至ってフラットな視点で書かれているので、当事者の方ならばより興味深く読めると思います。
執筆者
16歳頃から過食が始まりました。ずっと吐かない過食でしたが、2011年の暮れ頃に吐くことを覚えてしまい、そこからは毎日過食嘔吐。ひどい時は一日4〜5回食べ吐きを繰り返していましたが、現在は一日一度に落ち着いています。
私はダイエットがきっかけではなく、幼少時に受けた性虐待などが原因だと今のところ診断されています。摂食障害の他にもPTSD、うつ病、解離性障害、身体表現性障害、衝動制御障害など…色んな診断名がつけられてきました。過食が始まった頃から精神的にも不安定になり、自殺未遂を繰り返した時期もありましたが、今は短時間ながら働けるところまで快復しました。
本の虫で、とにかく数だけは読んでいるので、主に摂食障害に関する本の感想などを書くことなんかで皆さんとつながっていきたいなと思っています。よろしくお願いします!詳しくはコチラ。
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